自動車金融の仕組みとは?闇金や違法業者に巻き込まれず賢く活用するポイント

自動車金融とは自動車を担保に出して融資を受ける方法です。しばしば自動車ローンと混同されますが、一般的にはより用途の自由度が高い一方で、支払う金利が高いなど、いくつか異なる特徴があります。また、仕組み自体は合法なのですが、闇金や悪徳業者が多いため注意が必要です。

この記事では自動車金融の仕組みのほか、闇金・違法業者に巻き込まれないためのポイントや、自動車金融と共に検討しうる資金調達手段についても紹介します。

自動車金融とは?


自動車金融とは、自動車を金融機関に担保として差し出す代わりに融資を受ける手法です。担保がある分、借入を受けやすいのが特徴ですが、金利水準については消費者金融などとあまり変わらないケースも散見されます。

また、自動車を金融機関に差し出すタイプと、乗ったまま利用できるタイプがあります。

自動車金融の基本的な仕組み

自動車金融は、広い意味では自動車を担保活用して融資を受ける金融手法を指します。より狭い意味ではこの後紹介する一般的な「自動車ローン」は除いて「自動車を担保に、資金使途が自由な借入を受ける」手法を意味します。

無担保のローンや高額のローンでは借り手の返済能力を審査したうえで、融資可否を決定します。一方自動車金融や自動車の担保価値がこれらを補完します。万が一借り手が返済に滞った時には、自動車を売却するなどして金融機関は貸倒れのダメージを抑えられます。

自動車に資産価値が充分ある場合には、借り手の返済能力に対する審査が緩く、より融資を受けやすい傾向に。また、借りた資金の用途は限定されず、借入金を計画通り返済できる限りにおいて自由に使えるのも特徴です。

一方で、元利金の滞納が発生した場合には、自動車を売却され、マイカーを失うリスクがある取引でもあります。金利水準については金融機関や審査によって異なるものの、年率10%を超える先も散見されるなど、消費者金融のフリーローンと目安は変わりません。むやみに多額を借り入れると返済負担が重くなるため、節度を持って利用しましょう。

預かり方式と乗ったまま方式がある

自動車金融には、預かり方式と乗ったまま方式の2つの主要な形式があります。預かり方式では、融資期間の間は金融機関が自動車を保有し、返済完了後に返却されます。その間は通常自動車を利用することができません。

一方、乗ったまま方式でも名義は金融機関に変わるケースが多いですが、金融機関のリースという形を取るなどして、借入中も自動車を利用継続できます。

後者の方が利用者にとっては便利ですが、金融機関の立場で見ると担保を差し押さえるときのリスクが高いため、融資条件が悪くなる可能性も。また、リース料・手数料などの名目で追加費用がかかる場合があります。

自動車ローンとは異なる

自動車を購入するときに活用される自動車ローンには無担保のものと有担保のものがあります。特に有担保のものは自動車金融と似ています。

ただし、自動車ローンは資金の使途が自動車購入およびその付帯費用程度に限定されます。また、頭金を出し、利用者の返済能力などがしっかり審査されるのが一般的です。用途が限定され、また審査が厳しい分、ローン金利水準は2023年5月時点で一桁半ば以下など、用途が限定されない自動車金融と比較して低水準であるのが特徴です。

もしいま、自動車購入のための資金調達を検討しているなら、通常の自動車ローンの方が多くの場合金利が安く、借入可能額も伸びやすいので、まずは自動車ローンを検討しましょう。

自動車金融の選び方


自動車ローンは金融機関やスキームによって返済負担や限度額が大きく変わってきます。自分の借入ニーズを整理したうえで、より条件の良い金融機関のローンサービスを選択してください。

担保に出す自動車の属性

個人の自動車は資産価値が付きにくい、個人利用の方が信用を得にくいなどの理由から、自動車金融のハードルは相対的に高くなり、取扱い金融機関も限定されます。

一方で、自身が事業を営んでいて、商用トラックや営業車などを担保に融資を受ける場合には、一部大手の金融機関でも取り扱いがあるなど、検討先は広がります。後者の方が安全に利用できて、金利が下がるチャンスも相対的にあるので、双方の選択肢も取れる人は、まずは商用車の担保活用の道を模索しましょう。

預かり方式と乗ったまま方式どちらを選ぶか

預かり方式と乗ったまま方式のどちらを選ぶかによって、融資条件は異なります。どうしても自動車を利用し続ける事情がある場合には、乗ったまま方式を選ぶことになりますが、借入期間において自動車を利用できなくても困らないなら、預かり方式にして融資条件の改善を狙うのが有効な選択肢といえます。

金利や手数料

金利は金融機関によって、また審査結果によって異なるため、複数の先に相談しながら、一番条件の良い金融機関を利用するようにしてください。

なお、金融機関によっては金利のほか手数料や保管料、乗ったまま方式の場合はリース料を追加で徴収する場合も。これらの付帯コストを加味して最も条件の良い先を選ぶようにしましょう。

シミュレーションの可否

返済期間や支払金利、返済額などを踏まえて完済できるかシミュレーションすることが大切に。自分でこれらの要素全てを計算するのは容易ではないので、金融機関で返済シミュレーションをおこなうサービスを提供している先を選ぶのが賢明です。

契約を進める前に月々の返済額や総返済額、手数料などの諸費用も含めたうえでの年率ベースの利率などが可視化できる金融機関なら、安心して利用できます。

自動車金融は違法ではないが注意点は多い


自動車金融というと、街に違法に貼られているビラなどのイメージもあり、闇金、悪徳業者なのでは?と懸念する人も少なくありません。

実は、自動車金融自体は、担保あり金融の一種でしかないので、貸金業登録を受けている金融機関が取り扱う分には違法ではありません。しかし、中には違法性の高いビジネスを営む業者が散見されるのも事実なので、注意して利用する必要があります。

自動車金融の仕組み自体は合法

自動車金融の仕組み自体はビジネスとして合法です。自動車を担保とする、返済に滞ると担保が差し押さえられるリスクがあるといった点に不安を感じる人もいますが、担保を取る融資自体は珍しいことではありません。

対法人では企業の資産を担保とするローンを貸し出すビジネスはしばしば見られますし、個人向けでも住宅ローンは購入した住宅が担保に入ります。自動車を担保と対象とするローンは「動産担保ローン」の一種となります。

ただし、これらのビジネスは貸金業登録を済ませた金融機関が行わなければなりません。また、実態として自家用車を担保とするローンを提供する大手の金融機関は少なくなっています。

闇金や違法業者に注意

自動車金融を騙った闇金や違法業者が存在するのは事実です。上限を超える違法な金利を設定したり、担保として預かった自動車を勝手に売却してしまったり、今度は自分が別の業者に担保として明け渡して資金を借りてしまったりなど、消費者に損害を負わせる業者が後を立ちません。

自動車金融を利用する場合には、こうした悪徳業者や違法業者に巻き込まれないように注意してください。

乗ったまま方式の適法性を確認

一見、乗ったまま方式の自動車金融は便利に見えますが、こちらの方がグレーな取引が散見されるため注意が必要です。業者が違法性を認識したうえでビジネスを営んでいる場合は論外ですが、業者も違法性をよくわからないままサービス提供しているリスクもあります。

例えば、乗ったまま方式では車検証などの名義を書き換えるだけでなく、車検証の回収・一時保管を要求する場合があります。

実は、車検証は乗る時に自動車内に携帯していなければ違法に。なかなか確認を求められることはないのですが、万が一警察に止められて提示を求められた時に、原本を提示できなければ罰金を課せられます。知らずのうちに違法行為に加担することのないように注意してください。

また、乗っている期間のリース料や手数料を徴収するタイプのサービスの場合、これらを加味すると返済負担が高額になるケースも考えられます。諸費用も含めた借入に伴うトータルコストで問題がないことを、必ず確認のうえ利用しましょう。

金利が高く返済負担が重くなるリスクも

自動車金融は利便性が高い一方で、金利が高い傾向にあります。自動車金融において担保は、借入に伴う審査を緩める効果があり、借りやすくはなりますが、金利水準の引き下げには寄与しません。

自動車金融を扱う中小金融機関の中には、金利水準を法定上限ギリギリの20%など高水準に設定している先も見られます。担保を出しても金利負担は重くなるリスクが高いため、金利や返済条件を慎重に比較し、自身の経済状況に合った返済プランを立てることが重要です。

安全な業者を見分けるポイント


どうしても自動車金融を利用する場合には、安全な金融機関選びを徹底しましょう。法令違反をしていないのは最低限で、延滞の懸念があるときにも可能な限り相談に乗れる金融機関を利用することが大切です。

大手ノンバンクや銀行の取り扱いは減少

自動車金融市場では、大手のノンバンクや銀行が取り扱っている割合が減少しています。以前は東京スター銀行が商用自動車に限りWeb上でも取り扱っていましたが、これも2019年に終了しています。個別に窓口で相談すれば検討してくれる金融機関がないとは限らないものの、基本的に大手は個人向けの自動車金融の取り扱いに積極的ではありません。

ただし、法人や個人事業主名義で、トラックや営業車など商用車を担保に出す形式なら「動産担保ローン」として相談に乗ってくれる金融機関があり、これなら相対的には大手の金融機関でも活用余地があります。安全性を鑑みるなら、まずは大手機関に相談してみるのが得策です。

一方で、個人の自家用車を担保とする自動車金融はさらに取り扱い先が限られます。とりわけ慎重な金融機関選びが望まれます。

貸金業登録は必須

安全な自動車金融業者を選ぶ際には、貸金業登録の有無を確認しましょう。貸金業者は地方自治体に登録することが法律で義務付けられており、登録番号を公開しています。登録されている業者は一定の基準や規制を遵守している可能性が高いため、信頼性が高いと言えます。

なお、貸金業登録を行なった業者は、顧客から見えるところに所定の標識を掲示することが義務付けられています。口頭確認では嘘をつかれる可能性もあるので、店舗内に掲示があることを確認できればさらに安心です。

手数料をすべて含んだあとで利息が上限を超えていないか

自動車金融契約を結ぶ際には、金利だけでなく手数料にも注意が必要です。一部の業者は低金利を謳っている一方で手数料を設定している場合があります。

な貸金業においては表面の金利だけでなく、借入にかかる総額が「利息」と計算されます。なお、貸金業法上の利息の上限は以下のとおりです。

  • 元本10万円未満:〜20%
  • 元本10〜100万円未満:〜18%
  • 元本100万円〜:〜15%

表面上の利息は限度内でも、手数料を含めて上限を超える場合には違法となります。この部分は業者自体が半ば無意識にルールを逸脱した料金設定にしているおそれもあるので、契約前に明確な見積もりや契約内容を確認し、全体の負担額を把握することが重要です。

そもそも、複雑な料金体系の金融機関は全体的な手数料負担がわかりにくくため、利用を避けた方がよいでしょう。

滞納時の対応について確認

自動車金融では、返済の滞納が発生した場合の対応についても確認しておく必要があります。当初は完済する見込みがあって借り入れたとしても、事故や病気など想定外の事態により支払いが遅れるリスクはゼロにはできません。

な優良な金融機関の多くは、担保付きローンで延滞が発生しても、当初は支払い催促の連絡などにとどめ、すぐには担保を差し押さえないケースが多いです。

しかし、自動車金融を扱う金融機関は中小企業が多く、そうした金融機関は資金繰りに余裕がなありません。なかには延滞が発生した後に速やかに差押手続きを進めようとする先もあると想定されます。

滞納発生時の差し押さえまでのプロセスがクリアで、延滞が懸念される時の相談先などがルール付けされている金融機関を選んだ方が不用意に自動車を失うリスクを回避できるでしょう。

自動車金融以外で検討できる資金調達は?


自動車金融は担保が必要であるにもかかわらず、支払利息が高額な傾向にあります。そのため、実は他の手段の方が、支払い負担などを抑えて資金調達できるかもしれません。自動車金融の利用を決断する前に、次に紹介する他の資金調達方法も検討してみてください。

大手のカードローンの方が利息が低い場合も

な自動車金融と大手金融機関のカードローンは、相対的に金利の高い消費者金融のカードローンと比較しても金利水準はあまり変わりません。もし銀行系のカードローンなどの審査が通るなら、むしろ金利は自動車金融より抑えられる可能性もあります。

これらのローンの多くは無担保のため、金利水準が同程度ならば、自動車を自由に使える分無担保のカードローンの方が優位です。一度消費者金融などのローンを検討してみてください。

不動産担保ローンの方が大手の取扱いも多い

ローン支払いが完済済み、もしくは完済間近の不動産がある場合、不動産担保ローンを利用するのも一案です。な不動産は自動車よりも担保としての利用価値が高いため、個人向けでも大手を含む多くの金融機関で相談ができます。

また、金利水準も一桁台で済むなど、自動車金融よりも大きく負担を抑えられる可能性があります。大手金融機関の方が、滞納リスクがあるときにも返済スケジュールや条件の相談など、サポートも充実していて、無理な取り立てなどの心配もありません。

不動産を活用する余地がある人は、先に不動産担保ローンを検討するのが賢い選択です。

ファクタリングも有効な選択肢に

もし事業を営んでいる場合、ファクタリングという資金調達方法も検討できます。なファクタリングとは、請求書などの売掛債権を専門会社に譲渡する代わりに、手数料を差し引いた金額を迅速に現金化する方法です。

利用者とファクタリング会社間で契約する2社間ファクタリングなら即日での資金調達の余地もありますし、取引先も含む3社間ファクタリングなら、下限で1%前後などかなり低い手数料率での資金調達ができるチャンスもあります。

な資産を譲渡しているだけなので借金とはならないため、利用者の手出しとなるような返済や利息負担もありません。手元に売掛債権がある人は、先にそちらを活用した資金調達を検討してみましょう。

最適な資金調達手段を慎重に選択しよう!


自動車金融は自動車の購入に便利な手段であり、合法な方法で利用することができます。しかし、違法な業者や不当な取引条件には注意が必要です。

自動車金融を選ぶ際には、金利や手数料、返済条件などを比較し、信頼できる業者を選ぶことが重要です。また、自動車金融以外の資金調達手段も検討し、自身の状況やニーズに合った最適な選択肢を慎重に選びましょう。